突然の別れ

 

 

当然の事のように人は自分の寿命はわからない。
昨日、友人からの電話で急に別の友人が亡くなった事を聞いた。
仕事の途中でかかってくる電話に紛れて、そんな事が耳に飛び込んでくる。

私よりも少し若いと思っていたけど、詳しい死因が事故としかわからない。
彼女が今まで積み上げてきたものや、行ってきた仕事の事に思いが及び、
他人事ではないと思った。

いつも思うことは死んだらすべてが終わりと言う事です。
当然だけどその事を真剣に考えながら生きるのはかなりしんどいので、普段は頭の片隅に置いている位で
前面に出てくる事はありません。

彼女はこんなところで寿命が終わってしまってきっと無念だったのではないかと思うと悲しい気持ちになります。
一日は棒に振ってはいけない、人生は棒に振っても。

松本清張の原作ドラマだったと思うのですが、ちょっと昔の日本で
土工さんがドラマの中で犯人に仕立てられ、少年に殺される場面がありました。
土工さんは「終わった」と少し笑みをうかべて倒れて死ぬ場面でした。

なぜだか死ぬときに「終わった」と言った土工さんの事が今でも忘れないで浮かんできます。
「終わった」と笑みを浮かべて自分も死にたいと思っているのかもしれない、
と自分の気持ちを探ってみますが実感になるはずもありません。

友人の亡くなったのはもう10日くらい経っていて、家族で済ませてしまっていたようです。
連絡をくれた友人とどこかで偲ぶ会をやろうと話ました。

ご冥福をお祈りします。